ユーザーさんの活用事例  国立国際医療研究センター

ユーザーさんの活用事例 ... 国立国際医療研究センター

国立国際医療研究センター病院は、明治維新のとき傷病兵のための仮設病院として設置され、その後1879年に東京陸軍病院となったのが始まりです。 第二次大戦後、厚生省に移管され、1945年に国立東京第一病院として再出発し、2010年から国際医療研究センターとなりました。2012年には特定機能病院の承認を受け高度先進医療を担う病院として注目されております。院内には森鴎外が使用したと伝えられる机や帽子掛けなども保存されており、まさに、日本の近代医療史とともに歩んできた病院さんです。

girasolも導入いただき、医事専門職で診療情報管理士の須貝和則さんが中心に使ってくださっております。須貝さんは、診療情報管理学会理事もやっており、この業界でとってもご活躍です。今回は、須貝さんにお話をうかがってきました。

須貝さん

毎月の経営会議でgirasolをどっぷり活用してます

今年になって、「病院経営分析ワーキング・グループ」が発足しました。メンバーは病院長、副院長、看護部長、診療部長…などなど錚々たるもの。副院長が座長となり、主に指揮をとっております。

この会議が毎月1回あり、そこでの内容は幹部会議にも報告されます。この資料を、全部、私が作成してるんです ^^; girasolがないと、もう本当に困っちゃいますね。

毎月1回あるので結構大変なんですよ!毎月10日にレセが終わり、ふ~っと一息つく間もなく確定データをgirasolにアップロードし、第4週目までの統計をとってこの会議に臨みます。girasolが大活躍です!

ごく基本的な項目を毎月資料にしてます

毎月、経過観察しているようなものは、本当にごく基本的な項目です。

例えば在院日数。DPCの期間Ⅱを基準にして、どうか?とか、それを診療科単位で月次の推移を見るとどうか?とか。girasolのヒストグラムで期間Ⅲを超えている症例数がどのくらいあるか?なんていうのも出してみてます。

他には手術ですね。手術の件数とか単価とか。やはり急性期病院にとって大事な手術。これは よく見てます。手術の難易度も毎月見てます。これはgirasolのレポートがあるので便利ですね。

診療科別で見て、どこがどう増えた、とか減ったとか、その変化に注目するとまた見えてくるものもありますね。

ごく基本的な項目を毎月資料にしてます

祭日の入院患者さんの受け入れを検討しました

今まで、この会議で資料作って、そこから問題が発見されて改善した事例としては、病床稼働の関係でいくつか思い当たります。

病床稼働率の関係も毎月見ているのですが、その中で金曜日~月曜日の間の退院患者数の推移を見て多い時には、祭日や日曜日にも入院患者さんを入れよう!と検討しましたね。

外泊は会議資料がきっかけで見事に改善しました

外泊の件数がある診療科ですごく多かったということが分かり、そのことを議題に上げたら、副院長先生が主導で、色々な会議にこの事実を伝え、それからというもの、みるみるうちに外泊件数減ってきたのです。

girasolのグラフをみても、ほら、すごい右肩下がりでしょ?!このデータを見た私自身も嬉しかったですね。

外泊は会議資料がきっかけで見事に改善しました

ドクターから問い合わせも増えてます

このように、会議が定例化されるようになってから、色々なドクターから私のところに直接問い合わせがあることも増えました。会議資料に、「詳しいことは、須貝まで」というコメントがついているのです。

ちょっと仕事は増えましたが、girasolですぐ答えは出せるのでそこまで手間もかかりませんしこういう反応は、逆に嬉しいですね。

大病院にとっては大きな視点が大切ですね

このワーキング・グループでの会議で出している資料は、このように、在院日数、稼働率、手術・・・など本当に基本的な項目ばかりです。

当初は、私自身も、こういった基本的な項目のみでは意味がない!って思っていたのですが決してそうではない、ということが分かりました。

特に、うちの病院のような大規模で患者数も多い病院にとって、局所をつつくような資料ややり方は、そぐいませんし、意味もないのですよね。それよりも、こういった基本的なことを定期的に経過観察し、その変化を見る。大きな視点で、診療科の全体を見ることこそ、その増減が問題発見の糸口となるのです。

大きな視点が大切ですね

girasolをそのまま使うのではなく、時には加工も大切

あと、もう1つのポイントは、girasolをそのまま使う、貼るだけでなく、状況に応じて、必要な部分はダウンロードして加工したり、見て欲しい部分にスポットを当てたりすることも大事だと思います。

例えば、ただグラフを貼るだけでなく、ここを見てほしい!というところにコメントをつけたり、girasolからダウンロードしたレポートをそのままエクセルの表の形で使うのではなく、グラフに加工して見やすくしたり。

以前、girasolの画面をそのまま使っていたこともあったのですが、反応がぜんぜん違うんです。

率先して動いてくれるドクターの存在は大きい

色々と話してきましたが、事務の人だけで何とかしよう!というのは到底ムリです。うちの病院は、今回、副院長が主導となり、どんどんドクターや全体に伝えてくれているので、良い流れができてきております。

こういったドクターがいてこそ、girasolがより生きると思います。

率先して動いてくれるドクターの存在は大きい